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東京都書店商業組合青年部へようこそ♪

お茶はいかが
近頃、漢字に興味ある方々が多く、たいへん嬉しく思っております。検定等も盛んになり、また、ブログだけでなく、小説をお書きになる方々も多くみられるようになりました。
豊かな漢字の世界。「言葉には意味がある」とは日本有数の辞書第6版のキャッチフレーズでした。私にはメッセージととれましたが。ところで、漢字にはいろいろな読み方、ひいては様々な意味があります。
                  
そこで漢字読み方テスト
寄付
どう読まれますか。
キフ。正しい。けれどここでは「よりつき」と読みます。茶道でお茶をいただく「本席」のまえの控え室の事です。お客様をお迎えするための様々なし室礼(しつらえ)も季節にあったものがさりげなくおかれています。ここでこの日の茶会をイメージします。
立札
タテフダ。メッセージボード。正しい。けれどここでは「りゅうれい」と読みます。野点(のだて)ご覧になったことあると思います。緋毛氈を敷き、赤い専用の大きな和傘の下でお茶を点て(たて)楽しむことです。自然の中でのお茶も楽しいものです。
この場合、机を出し、椅子に座ってお茶を点てる事を言います。もちろんお客さまも長椅子に座ってお茶を楽しみます。足がしびれず、正座に慣れてない方には好評です。私、当日、人員が足りず、皆様の前でお手前を披露いたしました。。この写真その時の記念に終了後撮ったものです。けれど、私初心者です。でも、お茶の世界から物事を眺めていると、日常の仕草に「この方はお茶の心得があるな」感じることが以外に多いことに気付きます。
 書店の仕事にもしばしば見受けられます。一例を挙げますと、
お買い求められたものを袋に入れるときは上下を合わせます。そして、正面がお客様に向くようにして両手をそえてお渡しします。釣銭のお札の場合も同様に肖像が正面に向くようにお返しします。お客様は正面をよける必要はございません。
 配達の時なども玄関の引き戸は、最初左手で半ばほどまでさっと開け、右手に持ちかえ、静かに開ける。失礼する時はその反対になります。でも玄関に入ったとき、季節の花が活けてあったり干支の小物が添えてあったりするとお家の方のお人柄が偲ばれ、生活を楽しんでいることが感じられます。お茶とは家族親族だけでなく、ご近所の方々とも生活を楽しむことと思われます。
数寄者
スキモノ。良くない。たしかに私はスキモノです。けれどここでは、「すきしゃ」と読みます。お茶をたしなむ風流な方。大体が、功成りとげた方々で余裕ある資金をつぎ込み、伝来の茶道具を、おもに海外への流失を防ぐために、また、国内でも散逸を防ぐため体系的に収集し、ゆくゆくは、美術館への寄付や個人美術館を設立し公開する方々のことと解釈しております。信長・秀吉の頃からの男の茶道の本懐となっています。
上手
ジョウズ。正しい。カミテ。正しい。けれどここでは、「ジョウテ」と読みます。主に完成度の高い一点もののお茶道具、名工作の物を呼びます。お客様に合わせ、また季節に合ったものなどを茶会の道具として用います。お茶を楽しんだあとは、道具を手にとって見ていただきます。この季節、バカラの水差しなんかもいいですね。その時の会話は楽しいものです。
我々、書店の者たちも、この精神を受け入れ、皆様に本の世界を楽しんで頂けるよう、また、お邪魔にならないよう精進してまいります。
東京都書店商業組合といえば半ば公的団体ですが、その下部組織である青年部ならばこんな遊びもできます。そして、遊びから色々なアイデアも生まれてきます。あくまでも、「読者のために」をモットーに、思いだけでなく、実現してまいります。
まだ、ネットの世界にデビューしたばかりのこの試み。これからどのように展開してゆくか。東京青年部(業界ではこれで通ります)の知恵と思いと遊び心がどんな実を結ぶのか注目していただけたら幸いです。